~ 驚きました!この掘り取り能力 ~

千葉県の内陸部になりますが、どなたもご存知の成田空港から東関東自動車道と国道51号(成田街道)を挟んだ北側で、大室というところです。2006年に合併して成田市に入りました。

生食用の大根を春80アール、秋冬80アールを栽培し、春ニンジンは40アール、秋冬は拡大して350アールを植え付けます。ミニトマトは抑制栽培にして8月終わりごろから9月にかけて出荷、約280アールを栽培しています。

ほかに加工用のジャガイモを350アール栽培していますので、一年中休む暇なしで農作業に追われています。

大根の抜き取りが苦労でした

大根は4条植えにして、生食用として東京の太田市場に出荷しています。10k入りのケースで6000個くらいになりますね。ところが気候変動のせいか年々土が固くなってきて、収穫作業が大変になってきました。人手もかかるし時間もかかるようになりました。そこで生産物の出荷でもお世話になっているJA富里の農機センターに相談したところ、カワベのスーパーソイラーという作業機を紹介されました。JAでは川辺農研さんに連絡して、大根掘り作業を実演してみようということになりました。

ところが川辺農研さんに大根の収穫で困っている実情や栽培条件など色々なお話をしたところ、スーパーソイラーの大根掘り取り用のSV2-D1300という既存の機種は30~40ps級のトラクタ用であり、しかも4条の広い畝幅には適応できないことがわかりました。

そこで川辺さんでは、JA富里の職員と一緒に私の圃場を訪ねてくれて、詳しい話を聞いてくれ、私が使っている110psの大型トラクタ「ジョンディアー」に装着が可能で、しかも4条の広い畝幅に適応できる機種を開発してくれるという約束をしてくれました。そうしてSV3-D1500という特注製品が開発されたという訳なんです。

実演に感動しました

特注製品が出来上がったから、実際に収穫作業に使用してみようという連絡を受けてから、実演の当日まではこちらもドキドキしていました。川辺農研の担当の方がトラクタに製品を装着し、いざ大根の掘り取り作業が始まってみると、なんと長くて太った大根がずんずんと抜きあがってくるではありませんか。
私たちが大汗をかいて腰の痛むのを我慢しながら続けてきたこれまでの収穫作業は何だったのか、という印象でした。

実に感動的な光景が目の前に展開されているのです。嬉しかったですね、もうこれまでのような苦労をしなくていいんだ、これがあればこのまま農場を続けて行ける、とすぐに製品の購入を申し込みました。

他の作物の収穫機も検討しています

カワベのスーパーソイラーには、他にも根菜掘り取り用の作業機が色々あるとのことです。長芋やヤマトイモ、サトイモ、勿論ニンジン掘りもジャガイモ掘りも機械化できているそうですから、それらの作業機を導入することによって、現在の家族5人と外国の研修生とで必死で続けてきた我が農場の作業も少し楽になるかもしれません。

働いてくれるみんなの体への負担も減らせるでしょうし、作業時間の短縮もできます。これからも喜ばれる作物づくりと儲かる農業経営を目指して、みんなで前向きに取り組んで行きます。

ユーザ 山下 稔 さん
地域 千葉県 成田市
主な用途 生食用大根の掘り取り
機種名 SV3-D1500(特注品)